お知らせ

東京電力エナジーパートナー株式会社様、シャープ株式会社様、および弊社グループ会社 株式会社エナジーゲートウェイより共同プレスリリース

2025年11月27日

(弊社グループ会社 株式会社エナジーゲートウェイより、お知らせ公開)

 https://www.energy-gateway.co.jp/news/2025/11/post-11.html

※クリックすると株式会社エナジーゲートウェイのお知らせが表示されます。

英国にて、当社技術・サービスを活⽤したダイキンUK社の製品が販売開始

2025年11月19日


 当社の欧州連結子会社であるInformetis Europe Ltd.(英国ケンブリッジ:Managing Director 阿部友一、以後IMTE)は、このたび、Daikin Airconditioning UK Ltd.(英国ウェイブリッジ:取締役社長 三木知嗣、以後DAUK)による、当社技術を活用したBudget Controlサービス搭載のヒートポンプ製品ラインナップ『UP Series』の販売開始についてDAUKと共にホームページにて公開いたしました。


Daikin UK service web page
https://www.daikin.co.uk/en_gb/residential/products-and-advice/productcategories/ controllers/up-series.html
Informetis Europe web page
https://www.informetis.co.uk/smart-occupancy-detection


英国の市場背景

 英国では、新築住宅や建物へのガスボイラーの設置が「Future Homes Standard 2025」により事実上禁止されます。これは、英国政府のネットゼロ目標達成に向けた取り組みの一環であり、住宅の脱炭素化を推進するため、よりクリーンな暖房技術への転換を促すためです。また、家庭でのヒートポンプ導入を促進するため「ボイラー・アップグレード・スキーム (Boiler Upgrade Scheme, BUS)」という補助金制度も設けられています。

 このような動きから、2024年には英国のヒートポンプ市場全体が大きく成長しており、前年比で63%の販売増を記録しました。(UK HPA: Heat Pump Associationより)

当社技術活用のBudget Controlサービスについて

 Budget Controlサービスは、ヒートポンプ設置家庭に取り付けた当社の電力センサーで測定したデータとNILM*1分析技術を応用し、家電等の使用状況から、不在、就寝時等家庭内での「人の活動レベル」が低いタイミングを推定し、そこでのヒートポンプ設定温度を適切に制御*2するなど、消費者の電力料金を削減、最適化することを特徴としたサブスクリプションサービスです。さらに活動レベル推定だけでなく、太陽光発電がある家ではその発電状況に応じて適切に稼働を制御します。また、時間帯別料金などの電力価格が変動する料金メニューや、将来的なデマンドレスポンスによる節電要請にも、クラウド上の設定を通じて対応することができます。クラウドベースのサービスであることから、電力市場の仕組みの変化に応じて、最適化機能(AI)を継続的に進化させることが可能です。

*1:NILM(Non-Intrusive Load Monitoring)とは、電力を消費する機器等を直接計測せずに、主幹と呼ばれる家の全体電力から、その電力量や動作時の特徴をヒントに家電ごとの消費電力を間接的に個々に推定する技術です。

*2:英国などの欧州寒冷地では、冬場はボイラーやヒートポンプなどの給湯設備を完全に停止させると水道管が凍って破裂することがあるため、一般的に不在でもヒートポンプ稼働を継続させます。外出時にこまめに設定温度を変えるユーザーは多くなく、これを「人の活動レベル」推定から自動制御することで、電力料金削減メリットが大きくなります。

今後の展望

 本製品/サービスは、新築住戸のみならず既存住戸にも導入可能であり、買い替え需要も対象となりますが、英国では、新築住宅の年間供給戸数(完成戸数)のみに着目しても、近年約18万戸から20万戸前後(市場データからのDAUK分析)で推移しております。

 当社は、英国ヒートポンプ市場でトップシェアを争うDAUK社と協業し、DAUK社が販売するヒートポンプに対して、クラウドを活用した制御サービスを提供いたします。 今後見込まれる導入規模の拡大に対応できるよう、当社として適切なサービス提供体制の構築を進めてまいります。

■インフォメティス株式会社について

インフォメティスは「エネルギーデータの力で、暮らしの未来を変えていく。」をミッションに、[エネルギー × AI]をコア技術に、エネルギー最適化ソリューションを提供することで、日本、そして世界にカーボンニュートラルを社会実装することを目指す企業です。

■会社概要

社 名 : インフォメティス株式会社

所在地 : 〒105-0012 東京都港区芝大門1‐12‐16 住友芝大門ビル2号館

代表者 : 代表取締役社長 只野 太郎

上場       : 東証グロース市場(証券コード281A)

事業内容: エナジー・インフォマティクス事業(エネルギー関連データを独自のAIで解析して省エネルギーと快適生活の実現をするスマート・リビングサービス、エネルギーの運用効率の最適化を実現するエネルギー・マネジメントサービス、エネルギーデータ等を利活用した新サービスの創出)

設 立 : 2013年4月8日

U R L   : https://www.informetis.com/

当社スぺシャルムービーを公開いたしました

2025年11月13日

家庭の電力データを読み解き、家電の使用状況などから“暮らしの変化”を察知する技術により、電力のGXと共に、人々の暮らしをより豊かにしていく当社のテクノロジーを描くスペシャルムービーの第1弾を公開いたしました。
 

第1弾は、離れて一人で暮らす父親の生活習慣の変化を、電力データによって気づいた娘が心配して実家に帰り、暖かな時間をともに過ごすストーリーを通じて、エネルギーデータがサインとなって、親子の絆を結びつけることを描いております。本ムービーには「暮らしを見つめる目が集まれば、社会をもっと、やさしく、心地よい場所にすることができる。」という当社の想いが込められております。

スペシャルムービーの公開とあわせて、スペシャルサイトも開設いたしました。
スペシャルサイトでは、当社のサービス紹介のほか、スペシャルムービーのフル・バージョンも公開しております。
 
スペシャルサイトURL
https://www.informetis.com/pr/sign/
 
当社は、2026年から全国で設置が始まる次世代スマートメーターの高精細データ利活用分野において、独自の人工知能(AI)をはじめとするIT技術を活用した最先端のNILM(機器分離推定技術)を圧倒的な強みとしております。
この技術は、それぞれの家電で異なる電流波形の特徴を利用して、その波形を機械学習で識別し、エアコンや冷蔵庫、テレビなどの各家電がいつ、どれくらい電力を使ったかという内訳をリアルタイムで推定することを可能にする技術です。
 
これにより、電力の課題である需給バランスの最適化を供給側からだけではなく、消費者側からも意識、行動の変化を促し、エネルギーの効率利用化を推進していくことを目指しております。
さらに、単なる電気使用状況の見える化や省エネ支援にとどまることなく、NILMのライフログデータ的な側面を活用することで、スマートホーム、高齢者見守り、デマンドレスポンス支援、蓄電池制御など、様々な分野で暮らしの未来の新常識を創造してまいります。
 
日本のみならず、世界の国々が脱炭素への動きを加速している中で、当社は「エネルギー×AI」をコア技術として、CO2排出量の少ない再生可能エネルギーを増やし、世界のカーボンニュートラルの実現を目指すとともに、持続可能な社会基盤の確立・発展にも貢献してまいります。

本ムービーならびにスペシャルサイトを通じて、当社の想いが皆様に届くことを期待しております。

今後、スペシャルムービーの第2弾、第3弾も順次公開を予定しております。
公開につきましては、本サイトでお知らせいたしますので、ぜひご覧ください。

弊社とダイキンヨーロッパ社が共同開発したサービスが公開されました

2025年10月15日

弊社とダイキンヨーロッパ社(英文名:Daikin Europe N.V. · 所在地 : ベルギー王国オステンド市)が共同開発したサービスが、10/3~5 に英国バーミンガムにて行われたGrand Designs LIVE展示会のダイキンブースにて公開されました。

弊社子会社Informetis Europe Ltd.のホームページ、ニュースより

https://www.informetis.co.uk/daikin-upseries-announcement

インフォメティスが推進した世界初の機器分離推定技術(NILM)に関する国際標準規格が発行されました

2025年6月27日

〜日本発のNILM技術国際普及貢献へ

 エナジーインフォマティクス事業に取り組むインフォメティス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:只野 太郎、以下「インフォメティス」)は、機器分離推定技術(以下、NILM(Non-Intrusive Load Monitoring))に関する世界初(注1)の国際規格案 (以下「NILM-IS」)の国際標準規格化を、経済産業省からの6年にまたがる受託事業(注2)を通して国際的に推進することに貢献し、このたび、同案が2025年6月25日に国際電気標準会議(International Electrotechnical Commission(以下「IEC」)、本部:スイスのジュネーブ)(注3)にて正式に国際標準規格として発行されるに至りました。

■ インフォメティスは業界のパイオニアとしてグローバルに活動

 インフォメティスのNILMは、​​主幹電流(注4)波形からAIが電⼒内訳をリアルタイム(即時)に推定する最先端技術です。世界的に見ても革新的な技術であったため、これまではグローバルスタンダードが存在せず、技術比較検討が容易ではありませんでした。インフォメティスはNILM技術開発と商業展開の世界的パイオニアとして自負しており、経済産業省の「国際標準の獲得・普及促進事業」への採択を足がかりにIECに積極的に働きかけることにより、欧州の産業・エネルギー分野の有力電機メーカー複数社と共に、TC85WG20にてNILMの技術比較検討を可能にする国際標準化活動を推進してまいりました。国内ではNILM検討委員会(注5)を立ち上げ、参加していただいた委員様たちから多大なるご指導とご協力をいただきました。

■ NILM-TSの発行、表彰、そして国際標準規格化

 活動4年目の2021年にはIECの技術仕様書であるTechnical Specification(IEC TS 63297:2021)の発行を実現し、この貢献は「IEC1906 Award」として表彰されました。その後、最終目標である国際規格(International Standard)に昇格させるべく活動を続け、このたび正式に(IEC 63297:2025 注6)として発行されました。

■ NILM-IS発行の意義

 NILM分析のベースとなるのは、消費電力の計測データです。この計測データは、その取得方法によって時間粒度、頻度、それらに伴うデータ量が多様であるため、NILM分析の効能についても一様には評価が出来ない状態が続いてきました。そこで本国際規格では、計測データのクラス分けを定義し、それに応じた用途、スマートメーターへの搭載実現性などに合理的な方式選定が行えるよう、NILM向けの計測データを出力する測定機器には出力可能なクラスを明示することをNILM-ISで義務付ける形となっています。なお、インフォメティス方式は、このクラス分けにおいて世界中のスマートメーターへの搭載実現性が高いものと解るようなクラスになっています。

■ スマートメーターによるNILM分析をグローバルに普及推進

 インフォメティスは、2014年にNEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「戦略的省エネルギー技術革新プログラム」に採択され、国内の第一世代スマートメーターのハードウェアはそのまま(コストアップなく)で、ファームウェアを変更するだけで、高付加価値なNILM分析に必要な高精細電力データを取得が出来、そのデータでインフォメティスのNILM分析が出来ることを実証いたしました。これは、大幅な追加投資なく国のインフラ規模でのNILM分析サービス提供環境が技術的には可能であることを証明したものと言えます。

 このたびのNILM-IS発行は、インフォメティス創立当初から目指してきた「国のインフラ規模でのNILM分析サービスの世界展開」への後押しとなります。 インフォメティスでは、すでに、独自のセンサーを用いた高付加価値なNILM分析サービスと、現行の国内スマートメーターが出力する30分間の使用電力量データによる簡易なNILM分析サービスを電力会社様に提供しておりますが、今後は高付加価値なNILM分析を先々スマートメーターのデータにより提供出来るように推進しております。

 インフォメティスは今後も、NILM技術の国際的な認知・普及を通してスマートメーターの進化を追求し、エネルギーマネジメント等を通じて持続可能な社会づくりに貢献すべく邁進します。

注1: IEC (International Electrotechnical Commission)において。インフォメティス調べ。
注2:「平成30年度省エネルギー等に関する国際標準の獲得・普及促進事業委託費(省エネルギー等国際標準開発(国際電気標準分野))」(テーマ名:電力計測機器のNILM等応用向け計測性能クラスに関する国際標準化・普及基盤構築)での3年間、及び「令和3年度省エネルギー等に関する国際標準の獲得・普及促進事業委託費(省エネルギー等国際標準開発(国際電気標準分野))(テーマ名:電力計測機器のNILM(機器分離推定技術)等応用向け計測性能クラス に関する国際標準化普及促進事業)での3年間

注3 :電気や電子技術分野の国際規格を作成する非政府組織の国際機関

注4:主幹電流とは、住宅の分電盤に最初に設置されているブレーカー(主幹ブレーカー)が流れる電流を指します。これは、家庭全体の電気使用量を制限し、異常な電流が流れた場合に保護する役割を担っています。

注5: 国内のNILM検討委員会参加委員の所属組織名称(50音順)

一般財団法人電気安全環境研究所
一般財団法人電力中央研究所
インフォメティス株式会社
大崎電気工業株式会社
国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)
東京電力パワーグリッド株式会社
東光東芝メーターシステムズ株式会社
日本電気計器検定所 (JEMIC)
早稲田大学

注6: 発行文書の購入先:https://webstore.iec.ch/en/publication/90125